
デマンドコントロールシステム・省エネルギーに関するFAQ
デマンドコントロールシステム・ 空調機の省エネに関する FAQ
Q デマコンとは何ですか?
A 契約電力を超えそうな場合に、電力負荷をコントロールしてピークカットする、デマンドコントロールシステムの一般的な呼び名です。
デマコン( デマンドコントロールシステム )とは、お客さまの受電設備における最大デマンド(最大需要電力)を監視・予測するシステムです。 警報の目標値を設定し電力負荷を管理することで、最大デマンドが大きくなることを抑制し、契約電力の減少を図ります。
コントロールする負荷は、一般的に空調設備など電力の使用割合が多く一時的に停止した場合に業務に影響が少ないものが対象となります。
Q デマンドコントロールシステムのデメリットは?
A 予期しないタイミングで停止してしまうことになり、負荷のはたらきに悪影響となる可能性があります。
空調機をデマンドコントロールする場合、対象とする空調機が多ければ、それだけデマンドの低減に繋がりますが、職場環境の快適性が失われます。反対に対象とする空調機を限定すると、低減できる電力が少なくなり契約電力を守れなくなってしまいます
Q デマンドコントロールシステムの運用で気をつける点は?
A 電力負荷はそれぞれ必要として設けられているものであり、日常的に デマンドコントロールシステムによる制御を受けるべきではありません。
デマンドコントロールシステム を取り付けられているお客様で記録を見せていただくと、夏場の日中は連日デマンド超過の警報が出ていて、空調機が停止して職場が暑くなっているという状況をよく見かけます。
このような問題の多くは、僅かな超過が予測された場合でも、 デマンドコントロールシステムにより多くの空調機を一度に止めてしまうことが原因と考えられます。
Q デマンドコントロールシステムの良い運用方法とは?
A 日常的に省エネを計画的に進めて、限定的な状況において発生するデマンドの超過をコントロールすることが理想と考えます。
空調機の場合であれば、職場の環境を考えたうえで、時間帯や季節などに応じて運転時間をコントロールすることで省エネをおこない、日々の電力の使用を計画的に抑えます。このことでデマンドの低減にも繋がります。
そのうえで、デマンドが超過しそうな場合は空調機を追加で停止させます。その場合も段階的に止めやすい場所からとめることで、僅かな超過は僅かな台数で抑えることができ、職場環境への影響を抑えることができます。
Q 空調機を省エネする場合、コンプレッサーを停止させると故障の原因になりませんか?
A 空調の省エネ機器は、負荷連動制御で安心安全な制御をおこないます。
一般的な省エネ機器の場合は、タイマーのように強制的に停止させるため、故障の原因となる恐れがあります。少し考慮する省エネ機器では、コンプレッサーの運転状況を常時監視して安定したタイミングで制御をする方法がありますが、最近ではインバーターにより運転状況が安定しないことも多いのが現状です。このような状況では省エネのために故障を増やす恐れがあります。 そこで弊社では、 空調の省エネ時において、インバーターにも対応した負荷連動の制御方法を考案し、低速機からインバーターまであらゆる空調機に対応した制御を可能としました。また、この制御方法は特許を取得しています。
Q 設定の変更などはむずかしくないですか?
A 機器に搭載の液晶モニターと操作ボタンで設定変更はかんたんにおこなえます。
制御機器などで一番頭を悩ませるのが設定変更です。導入後に特別な装置や複雑なケーブル接続などで正しく設定ができないなどのトラブルもよく聞きます。 ENE-LINKには全機種に液晶モニターと操作ボタンを搭載しました。操作マニュアルに従ってボタンを押していくだけで設定変更が可能です。
Q 季節ごとに条件を変えたい場合、毎回設定を変えるのですか?
A ENE-LINK monitorには機器に条件を設定することが可能で、一度設定してしまえば自動で条件を切り替えて空調を省エネ運転をします。
monitorには年間スケジュールをあらかじめ設定して、自動的に 空調の省エネの条件を変更できます。また時間帯ごとの条件も設定することが可能で、一度設定してしまえば自動で条件を切り替えて空調を省エネ運転をします。
省エネを進めていくと季節による温度変化に応じて制御条件を変えたい場合があります。また氷蓄熱などの夜間蓄熱の場合には夜間は制御をしないなどの設置が必要になります。 ENE-LINKにはあらかじめ年間のスケジュールを季節、時間に合わせて設定することができます。一度設定すれば季節の変化に応じて自動的に条件設定を変えて制御をおこないます。
Q でも、コンプレッサーを止めると暑くなりませんか?
A 室内の環境を予測して快適性を損なわず制御する機能があります
一般的な 空調の省エネ機器は、タイマーのように決まった周期で制御したり、運転状況を常時監視しているといっても運転/停止などの情報のみで、この場合上手に省エネしようとしても室内環境の悪化は免れません。 ENE-LINK monitorには室内環境予測機能があり、コンプレッサー負荷の変動により室内環境を予測して快適性を損なわないタイミングで省エネ運転をおこないます。もし室内環境が悪化すると判断した場合は適切なタイミングまで省エネ運転おこないません。
Q 遠隔監視はしたいけど、まず省エネから初めたいのですが?
A ENE-LINKは標準で通信機能を搭載しており、後から遠隔監視へステップアップできます。
通信機能を持たない省エネ機器を導入してしまうと、後から遠隔監視にステップアップするときに買い替えが必要だったり、別途オプション部品が必要になるなど無駄なコストがかかります。 ENE-LINKにはすべての機種に通信機能が内蔵されています。単体で少しずづ始めて台数が増えてから遠隔監視にステップアップするなど、拡張していくことができるシステムです。
製品ラインナップ

デマコン
ENE-LINK demand
ENE-LINK demand は monitor との連携により空調を自動的に制御してデマンドのピークをカットします。警報は4段階まで設定でき、monitor 側の制御設定により細やかな省エネ制御が可能です。

空調省エネ制御
ENE-LINK monitor
ENE-LINK monitor は室内環境を予測してかしこく省エネをおこないます。空調制御のノウハウを生かした圧縮機に対して安全で快適性を維持した省エネ支援機器です。

温度湿度管理
ENE-LINK sensor
ENE-LINK sensor は温度・湿度を計測して記録します。ENE-LINK monitor と連携すると、リアルタイムに温度・湿度情報を含めて制御の判断をおこないますので、クリーンルームや冷凍・冷蔵倉庫など、より踏み込んだ省エネが可能になります。

エネルギー管理システム
ENE-LINK software
ENE-LINK省エネ監視システムは、リアルタイムデマンドグラフの表示や、過去のデマンドを保持し様々な解析集計が可能です。また空調制御による省エネ実績や、実稼働状況も解析集計が可能です。解析結果はExcelファイルで出力が可能です。